見えざる神の導きを信じて…

10月第二主日、今日も柔らかな日射しが差し込む会堂で三回の礼拝がありました。メッセージは今日からエステル記を読んでいきます。「エステル記」はユダヤ人の間で最も親しまれている聖書の一つ。エステルという聡明な女性と、彼女を育てたモルデカイという一人のユダヤ人が知恵と勇気と信仰をもってユダヤ民族存亡の危機から救うというのが大筋です。この話しはクセルクセス王の治世の第三年、187日にも及ぶ大宴会が催されたことから始まります。豪華絢爛の飾りつけ、大理石の柱や床、煌びやかな王宮がその舞台。まさに酒池肉林、神なきこの世の縮図とも言えるこのところである事件が起きました。ぶどう酒で陽気になった王が七人の宦官に「王妃ワシュティに王冠をかぶらせて、王の前に連れてくるように」と命じたことでした。宴会の最後の余興に、自分の美しい妻を見せびらかせようとしたのでしょうが、王妃はこの命令を拒んで出てこなかったのです。これには王も相当に怒ったでしょうが、そんな揺れ動く人間たちの背後で、見えざる神の計画も既に始まっていました。私たちも、目には見えずとも神の確かな導きに信頼して歩んでいこうではありませんか。