私が最初に牧師になろうと決心したのは、友人の葬儀の時でした。友人と言っても、8歳も年下の青年で、向こうが私を友人と思ってくれていたかどうか…。ただ何でも思った事を正直に話してくれるのが、私にとっては有難い存在でした。彼は心の病を抱えていて、家族との関係も難しく、中学の時から家に引きこもっているとのことでした。私には知り得ない大変な重荷を抱えているのがわかりました。でも、ある時、私に言ってくれたことがありました。『わたちゃんの聖書の話しは難しすぎる。もっとわかりやすく話してくれたら信じるのに…』その後、20歳の誕生日を前に彼は海の事故で天に召されました。あれから27年になりますが、私にとって今も大切な言葉として心に響いています。彼とお母さんのことが『語らいと祈り』という本の中で少し紹介されていました。ぜひお勧めします。