今年もアドベントを迎えました。今日の礼拝はマタイの福音書1:1から。「アブラハムの子、ダビデの子、イエス・キリストの系図。」多くの方がこの後のカタカナの名前の羅列に戸惑いを覚えるものですが、この系図には福音書全体の主題とも言える重要なメッセージがありました。注目したいのは、四人の女性たちの名前とダビデ以降の王たちの名前。彼女たちに共通するのは、姦淫、遊女、異邦人というユダヤ人にとっては不名誉とも言える問題を抱えていることです。また、ダビデ以降の王たちも、わずかな例外を除いてほとんどが偶像礼拝に陥ってしまった悪しき王たちでした。普通なら除外したくような名前をマタイはあえて記しました。それは、この方が約束の成就として、罪人の子孫として、すべての人のために来られた救い主であることを表わすためです。私たちも信仰によってこの恵みの系図に入れられていることを感謝しつつ、アドベントを過ごしたいと思います。