大きな決断を前にしたときは、だれかに相談することも必要です。でも、自分の立つべき基準を持たないまま次々と相手を変えて聞き続けるだけなら良い結果は得られません。最終的には自分の心の声を聞いて、全ての相談が無駄に帰すこともあるでしょう。Ⅰ列王記12章~、ソロモン王が死んで、レハブアムが後継者となりますが、王として生きる基準もなく、真実な声を聞き分けることもしませんでした。結果として、イスラエル国は国家的危機を回避できず、南北分裂へと進んでいってしまったのです。北の10部族はヤロブアムを筆頭に北イスラエルとして、南ユダとの対立を明確にしていきます。それは宗教的政策にも現われ、勝手に祭りの日を定め、金の子牛を崇め、祭司規定を破るという破滅への傾斜を加速させていったのです。人間の愚かさが問題を深刻化させる一方で、「主がそう仕向けられたからである」という罪に対する厳しさと主の御心の深さを思わされました。