ヨハネ5章に「38年間も病気にかかっている人がいた」という記事があります。彼は苦しみの中で冷酷な運命を感じていたでしょう。イエスさまはそんな彼に目を留められて「よくなりたいか」と声をかけられました。自分でも忘れかけていた思いでした。でも、彼はこの方のこの言葉、この出会いによって、運命から解放されて自由への道を見出すのです。V.フランクルもこう言いました。『人間の自由とは諸条件からの自由ではなく、…自分のあり方を決める自由である。』(夜と霧)人間は境遇や運命などさまざまな条件に束縛されています。悪条件の中でみな不自由なのです。でも、いかなる条件の中でも、希望か絶望かという自分のあり方を決定する自由があります。「起きて、床を取り上げて歩きなさい。」イエスさまはそのような人間の自由の世界を開いてくださるのです。